旧暦で毎月初日は「朔日」(さくじつ、ついたち)。きょう8月1日は「八朔」で、その年の新しい穀物を穫り入れたり、贈り物をして祝う日。明治以降から新暦でも行われるようになった。和歌山や広島、愛媛など西日本を産地とする日本原産のハッサクは、旧暦の八朔である9月頃から食べられることが名前の由来だ▼とはいえ、この頃に食べても熟していないため美味しくない。店頭に並ぶのは1月頃からで、3月以降が酸味がとれて食べやすくなる。ただ、ハッサクの出荷量は1980年代をピークに激減している。甘い果物の人気が高く、輸入品を含めていろんな果物の種類が増えたことも一因だ▼これを加速させたのがオレンジを巡る輸入自由化だ。輸入柑橘類との差別化を図ろうと新品種の開発などに取り組んだが、身近な果物に対して高価格品は定着しなかった。先端分野でも同じことがいえ、日本製品は付加価値が高く高品質だと胡座をかいていては、いつかしっぺ返しが来る。国内市場もオレンジのように外国産が席巻するかも知れない▼関東地方も長かった梅雨がようやく明けて、これから夏本番。しかし、あんなにすっきりとした夏空を待ち望んでいたのに、やっぱり茹だるような猛暑日は辛い。暑さも争いも、ほどほどのところで落ち着いてくれればいいが。(19・8・1)

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