<旭化成フェロー 吉野彰さん>
 私が化学者になる決め手となったのは、小学生の時にファラデーという科学者が書いた「ロウソクの科学」という本に巡り合ったことでしょう。1本のロウソクを手掛かりに、さまざま科学や自然の仕組みを解説したこの本は、小学校4年生の時の担任の先生に薦められました。化学を勉強してきた若い女性で、その先生から理科の素晴らしさを学びました。化学の魅力は山のようにありますが、自分の手で実験してみないと結果が分からないことは面白さの1つですね。頭で思っていたことと違うこともしばしばで、その理由を考えることも、とても楽しいです。自分が子どもだった時に比べ、インターネットで何でも調べられる今は大発見がしにくいのかも知れません。でも世の中は、まだまだ分からないことだらけ。たとえば生命がどうしてできたのかは謎のままです。こうした世界の不思議を解き明かすには化学だけではなく、物理や生物の知識も必要です。好奇心を持って身の回りを見渡せば、きっと面白いことが見えてくると思います。

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