人類は、第4次産業革命と呼ばれる新たな変革の入り口に立っている。その潮流は20世紀終盤に胎動し、21世紀に入りいよいよ勢いを増してきた。間もなく終わる平成の30年は、まさにその時期と重なっている。企業の変革を主導したキーマンは、第一線の現場で時代の変化をどう認識し、どのような手を打ってきたのか。間もなく始まる新時代において、化学企業の進むべき道はどこにあるのか。7人のキーマンが語る「時代認識」を本日より一人ずつ連載する。新時代を生きる読者各位の一助になれば幸いである。(聞き手=織田島修・化学工業日報社長)

 - 平成とはどんな時代だったと総括するか。
 「1990年代以降、米国ではグーグルやフェイスブックなどのいわゆる「GAFA」が誕生してあっという間に世界的企業となった。かつてのコンピュータの巨人IBMはハードウェアのもの作りをやめて、いち早くコンサルティングやソフトウェアへとビジネスモデルを転換した」
 「ものづくり日本、と言ってきたわれわれは間違いなく切替えが遅れてしまった。エレクトロニクス分野では、為替の影響もあったが、コンシューマーエレキ(消費者家電)はみな韓国、台湾、中国に取って代わられてしまった。半導体、太陽電池、フラットパネルディスプレイ、リチウムイオン電池などの非コンシューマー分野も一時期からは大きくシェアを落としている。IT分野はGAFAどころかここ5年でアリババやテンセントなどの中国勢にも完全に追い抜かれた。海外では、変化に対応するためドラスティックな業界再編や国家レベルでの産業育成が進んでいる。これに対し日本は、茹でガエルのように動かなかった。唯一稼ぎ頭である自動車も、グーグルの自動運転やウーバーのシェアリングエコノミーが出てきたなかで、日本企業は今後何で稼ぐのか見えないのが現状だ」

 - 経営者として積極的なM&Aに取り組んだ。

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