企業がデジタル技術を駆使して、自社の業務プロセスの見直しや新たなビジネスモデルの創出に取り組んでいる。デジタルテクノロジーは目覚ましい進歩を遂げている。次世代通信システム「5G」の普及が目前に迫るなか、デジタルに直接関連する企業だけでなく、あらゆる企業に大きな影響を与えると予測される。デジタル技術をより理解し、自社のビジネス・業務に取り込んでいくことで、変革の時代を生き抜いていこうという意識が高まっている。
 従業員のデジタルマインド醸成に向けて、ワークショップを開催しているのが日立造船だ。野村総合研究所協力の下、遠隔監視およびIoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、人工知能(AI)などICT活用の拠点として、昨年10月に本社敷地内に設けたHitz先端情報技術センター「A.I/TEC」(エイアイテック)で、このほど同社初のワークショップ「Digital Mind Transformation Workshop」(DiMiX Workshop)を開催した。最先端テクノロジーに直接触れながら、自社のデジタル化活動を推進するのが狙いだ。今回は管理職を対象に、事業所、部署を問わず全国各地に参加を呼びかけ、座学研修のほか、最新の機器や製品に直接触れることができるデジタル体験ワークショップが催された。
 体験ブースには、VR(仮想現実)、ウエアラブル、ジェスチャーコントロールといったデバイスや3Dプリンターなどが用意され、サポーターから操作方法や活用例などの指導を受けながら、参加者全員がデジタル技術を体験した。最後のセッションでは、参加者が学習・体験の感想を述べるとともに、自社でのビジネス・業務への活用シーンを考案する機会が設けられた。同社はこうしたユニークな活動を通してデジタルマインドセット形成に力を注いでいる。
 デジタル化を意識し、何らかの形でデジタル化に取り組んでいる企業は多いが、実際の業務への導入や可能性について頭を悩ませる企業も少なくない。IoT、AI、ビッグデータ、AR(拡張現実)・VRなどの最新技術が世の中に溢れている。技術先行に陥らないためには、技術を活用して何を得たいのか、幅広い視点で採用を検討する必要がある。
 また機器や装置といったハード面のみならず、デジタルマインドの醸成には思考や行動様式など自らの意識改革が求められる。今後の大変革時代を乗り越えるためには、柔軟な思考とともに、変革をやり切る実行力が重要となる。

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