JR、地下鉄、私鉄が複雑に相互乗り入れしている東京圏の鉄道網。都心部を中心とした約50キロ圏内における都市鉄道の総延長(複々線を含む)は2700キロ以上に及ぶ。その距離は想像しにくいが、東京~札幌を往復するよりさらに長い▼首都圏の私鉄大手で他社線と接しながらも、相互乗り入れがなかったのが相模鉄道。その相鉄が11月30日からJR東日本と相互直通運転を開始する。JR貨物線に接続する2・7キロの連絡線を新設し、横須賀線・湘南新宿ラインに乗り入れる▼さらに22年度には東急線との直通運転が実現する。これまで乗り換えを余儀なくされていた都心に通勤・通学する乗客にとっては利便性が大幅に高まる。相鉄は都心とつながることによって沿線のブランド力向上を期待する▼相互乗り入れ運転は乗車時間の短縮、乗り換え駅の混雑緩和といったメリットがある半面、ひとたび事故などで遅延すると、その影響が広範囲に及ぶ。自分が乗っている列車が、遠く離れた路線で起きた事故で足止めされるのは愉快ではない▼居眠りによる乗り越しのリスクも大幅に高まる。酔っ払って気がついたら見知らぬ駅。車内に忘れ物をしてしまい、見つかったのはよかったが保管している駅がはるか遠くということも。身に覚えがある人もない人も気をつけたいものだ。(19・9・6)

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