子供は成人するまでに数々のお祝い事がある。お七夜から始まり、お宮参り、生後100日のお食い初め、初正月や初節句など初物づくしだ。そして七五三ときて次は成人式だと思いきや、十歳の祝い、十三参り、元服祝いなど、写真スタジオの請け負いのような慌ただしさだ▼だが成人を過ぎるとパタッとなくなり、厄年ぐらいなもの。親の手を離れ、我が子の記念への投資も減る。関連業者も織り込み済みだ。それが還暦を過ぎると古希、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿と、長生きするほどお祝いが待ち受ける。子供に加えて孫も協力して盛り上げてくれる▼誕生してお祝いづくしだった子供達だが、ちょっと気になるニュースがあった。ユニセフが38カ国の子供達を対象に実施した幸福度調査で、日本は「精神的な幸福度」が37位だったという。生活満足度の低さ、自殺率の高さが影響した。「身体的健康」は1位で経済的にも比較的恵まれているが、学校のいじめや家庭内の不和などが原因らしい▼十歳の祝いは二分の一成人式ともいう。保護者招待で式典を行う学校もあったそうだが、家庭環境が違うなか一律に扱うことに反対意見も多い。精神的な幸福を高められるのは家庭であり、学校である。常日頃から子供らのその部分に注意し、見守ることが何よりのお祝いかも知れない。(20・9・10)

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