石油由来のサプライチェーンを変革し、医薬品や食品にも広がるバイオ技術は社会を一変する可能性を秘めている。計算科学などが革新を支え、世界市場は2030年に約200兆円に拡大する。そのバイオで先端技術を開発するのが、ベンチャーのちとせバイオエボリューション。藤田朋宏CEOは「バイオエコノミー時代の『GAFA』を目指す」と世界の主役を狙う。

 <研究から社会実装へ>

■昨年、ちとせグループの設立から10年を迎えました。

 「バイオ技術で物質を生産する時代が来ると確信し、技術開発に取り組んできた。これまでの化石資源由来のバリューチェーンは均一な製品の量産を繰り返して最終商品に仕上げ、最後は廃棄される。バイオは高性能な細胞を開発するだけでは成り立たず、原料から一貫したサプライチェーンの全体像を最初に設計することが、事業化に向けた要諦だ」

 「当社はまずそこに照準を合わせ、産官学と連携し、幅広いテーマを対象に研究開発や受託製造を手がけてきた。そうした研究開発案件がいま、相次ぎ量産ステージに引き上がる岐路に立っている。外部からの資金調達も積極的に行い、国内外で生産体制を整備していく」

 <藻・物質生産・医薬品>

■次の10年のシナリオは。続きは本紙で

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