全国的に期間はばらばらな学校の夏休みだが、長いところでも今週で終わり。生徒達は様々な思い出を胸に新しい学期に向かう。小職が子どもの頃は、その思い出の中でたぶん一番心に残ったのは、両親のそれぞれの実家で、いとこたちと顔を合わせたことである▼親の兄弟姉妹はそれぞれ7人。夭折した者もいるからすべてが子を持ったわけではないが、長じて結婚した者はほぼ2~3人子どもがいた。こんなわけで、小職には父方、母方合わせて31人のいとこがいた。そのほとんどがお盆の時期には祖父母の家に集まっていたから、それはにぎやかなことだった▼31人もいれば、よく遊んだ年の近いいとこもいれば、もう大人のように見えた年の離れたいとこもいた。それに、一番年下の叔父より年長のいとこもいたりした。それはお盆や正月のわずかな期間だけではあったにせよ、大家族の豊穣さの中で自分のアイデンティティの萌芽のようなものを感じとっていた▼さて現在。小職の子どものいとこは3人、ひと世代下ってほぼ10分の1である。いとこが1人もいない人もけっして珍しくないだろう。非婚化、少子化の影響はこんなところにも如実に表れている。衝動買いしてしまった家系図作成ソフトに親戚の人名を入力しているうちに見えてきた現代の家族の実相である。(19・8・27)

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