ジャパニーズウイスキーが海外で高い評価を受けたのが刺激になったのか、数年前から小規模な蒸留所が相次ぎ立ち上がっている。日本酒や焼酎の蔵元が新規事業として手がけたり、酒類の輸入商社などが新たな蒸留所を建設し原酒作りを進めている。大手では出せない個性が売り物だ▼ほとんどのウイスキーは複数の原酒を掛け合わせてでき上がる。その役割を果たすのがブレンダーと呼ばれる職人で、「利き酒」をしながら味を決めていく。味だけではなく香りも重要な要素。組み合わせは途方もない数にのぼることは想像に難くない▼膨大な選択肢の中から最適解を求めていく。ブレンダーの頭の中には原酒のデータベースが構築されているようで、名人ともなると数千種類の香りをかぎ分ける。それだけに新製品の開発は試行錯誤の連続であろう▼そんな手間ひまが必要な仕事であればウイスキー作りにもAI(人工知能)が導入されるのではと思っていたら、先だってスウェーデンのマクミラ蒸留所がAIを使って作ったウイスキーを今秋に発売するとのニュースが流れた▼マイクロソフトなどと提携し原酒などの情報をAIが機械学習し7000万以上のレシピを作成したという。どのように風味や香りを決めたのか分からないが、ぜひ一度AIウイスキーを味わってみたい。(19・7・12)

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