先週金曜付の化学工業日報の1面と最終面には、「ケタ違い」の数字が踊った。新聞紙1枚には4ページ分が印刷されており、それを広げると表の面が1面と最終面の地続きとなる。そこに、日本円に換算すると「兆円」規模のニュースが2つそそり立った▼まずサウジ・アラムコによるSABIC買収の記事。同国政府系ファンドから発行済み株式の70%を約7・6兆円で取得するという。アラムコはSABICを傘下に収めることで、石油開発から精製、化学まで総合的な石油化学企業への脱皮を急ぐ▼もう一つは中国の2大石油化学企業の化学部門の2018年業績が、逆風下でも増収増益を確保した記事。中国石化の売上高は約9・3兆円、中国石油は約14・9兆円(石油精製との合計)。いずれも10兆円レベルの部門売上高だが、グループ全体としてはさらに数倍の規模である▼M&Aを間断なく実行し競争力を高めていかなければ、将来にわたって生き残っていくことができない厳しい世界がここにある。化学のみならず産業の歴史は、再編・統合の歴史そのものと言ってもよさそうだ▼とはいえ、企業の命運を握るのは規模だけではなく、他社にはできず自社だけができることを選択しそこに集中できるかどうかだろう。規模の追求はその一つの方途とみるべきではないか。(19・4・3) 

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