仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)は、共同開発中の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験で追加接種のワクチンとして良好な免疫原性を確認したと発表した。追加接種により中和抗体価が9~43倍に上昇。来年1~3月期に出る治験結果を待って、申請手続きを始める。年内の実用化を目指していたが遅れている。

 米ファイザー・独ビオンテック、米モデルナ、英アストラゼネカ、米ジョンソン・エンド・ジョンソン製いずれかの既承認コロナワクチンで初回免疫を完了してから4~10カ月経過した人を対象に、サノフィ・GSK製を追加接種した。最初の約500人分の速報結果。詳しい数値や比較した抗体価は明らかにしていない。安全性や忍容性は既承認ワクチンと同様だった。

 サノフィとGSKは、被験者の血清を使いオミクロン株に対する中和活性も確認中。初回免疫ワクチンとしての臨床試験も進行中で、年明け以降までデータ収集が必要という。日本も臨床試験に参加している。

 両社が開発するのは、サノフィのワクチン抗原とGSKのアジュバント(免疫増強剤)を組み合わせた組み換えたんぱくワクチン。

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