先週に続き、14日開幕したサッカーW杯ロシア大会の話題。今回はどのチームが優勝するかにかかわらず、新たな時代を導いた大会として歴史を刻むことになる。過去20回と一線を画すような大きなルール変更があった▼一つはビデオ判定の導入。もう一つは、戦術目的での電子機器使用を認め、国際サッカー連盟が各チームに2台のタブレットを提供すること。延長戦での交代枠の一人増員と合わせ、ベンチの采配を変化させる可能性が指摘されている▼ビデオシステムは、正しい判定を探すためではなく、明確な間違いや見逃しが生じた場合に使用する。専門家でも意見が割れる微妙な場面では、ゲームを中断せず従来通り主審の主観に委ねる。審判団には濫用しないよう指示されている▼タブレットの導入が何をもたらすかは興味深い。ボールと選手を追尾する2台のカメラから得られた映像と詳細データが、リアルタイムでタブレットに送られる。観客席のスタッフがそれを受信・分析し、ベンチに伝える仕組みだ▼リアルタイムで精緻な情報が得られても、瞬時に正しく分析できなければ役に立たない。情報処理能力がベンチワークの重要要素となり、スタッフには高度なスキルが求められる。データアナリストは、産業界はもとよりスポーツの世界でも存在感を増すようだ。(18・6・18)

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