飲み過ぎがたたって最終電車で眠り込んでしまい、目が覚めたら自宅最寄り駅から6駅も先の駅だった。もちろん戻る電車はない。駅前にタクシーがいなかったので、流しているのをつかまえようと歩き出したが、自宅方向に走るタクシーはほとんどない。結局、自宅まで2時間歩き通した▼配車アプリを使える環境にいれば、こういうばかげたことをせずに済んだのだろう。そもそもタクシーの利用頻度が低く、まだ一度もアプリを利用したことはないが、こんな時間帯ではない時にまずは試してみようと思った▼ジャストシステムが発表した調査結果によると、20~40歳代の「タクシー配車アプリ」利用率が2015年の16%から34%に倍増しているという。GPS機能を利用するので現在地をいちいち説明せずに済み、料金もスマホ決済できるなど利便性は説明するまでもない▼もちろん、混雑時の予約不成立の際の使い勝手の悪さなど改善すべき点もまだ多いようだ。スマホを使えない人が多い高齢者層にしわ寄せがいかないようなシステム整備も必要である▼ともあれ、街中で手をあげてタクシーを止める、という行為を見かけるのが減っていくのは確実だろう。「タクシーに手をあげて…」とその光景を歌った名曲もあった。時代の流れとはいえ、一抹のさびしさはある。(19・8・7)

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