好みもあろうが、焼鳥屋でビールの後になぜか飲みたくなるホッピー。戦後、庶民には高値の花で手が出せなかったビールより安い焼酎割り飲料として東京でヒットした。名前も「本物のホップを使ったノンビア」からきているという。アルコール度数0・8%でありビアテイスト飲料の位置づけである▼琥珀色で後味の爽快感は何の料理にでも合う。最近はビールと同様に白と黒が揃い、多様な満足感が得られる。それは涼しくなった近頃も変わらない。「中」と呼ばれる焼酎を「外」のホッピーで割って飲むのだが、お店で出てくる360ミリリットル入りのホッピーのボトル1本に対して焼酎は基本3杯が小生流▼そのホッピーの飲み方を知らない若者が多い。焼酎1杯にホッピーボトルを何回かに分けて全て注いでしまうらしい。その現場を目の当たりにし、当事者に聞いてみると、当然のことだが最後はほとんどお酒の味はしないようだ。少し悲しくもあり、世代の違いを感じざるを得ない▼そういえば、ホッピーは商品名であり、これを割って飲むお酒も「ホッピー」と呼ぶ。ハイボールみたいにウイスキーの名前が先に来ないのだ。これは圧倒的な存在感で、他に真似できない地位を確立しているからに違いない。オンリーワンを目指す企業の商品開発の参考にしてはどうだろうか。(18・11・8)

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