米系診断薬メーカーのホロジックジャパン(東京都文京区)は1日1000検体を全自動処理できる新型コロナウイルスの検査薬を発売した。エイズなどの検査に用いる装置を用い、すでに日本の大手検査センターを中心に約35台が稼働している。国や地方自治体などの検査需要を取り込むねらいで、月10万テスト分の供給を目指す。

 発売したのは全自動遺伝子検査装置「パンサーシステム」に用いる研究用試薬。新型コロナ検査の保険の適用対象となっており、薬事承認申請の手続きも進めている。

 同システムの測定原理はPCRと同じ核酸増幅で、RNAをターゲットにしている特徴がある。子宮頚がんや性感染症のウイルスなどの特定に使われており、今回、新型コロナにも対応できるようにした。

 核酸抽出から遺伝子解析まで全自動で行え、1度に250検体を検査できる。1日稼働すれば1000検体を測定できる。検体は鼻咽頭の拭い液を用いるが、だ液での検査にも対応していく計画。

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新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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