14日から3日間、札幌で人気グループ「嵐」のコンサートがあった。1回当たり5万人超、延べ15万人以上のファンが全国から駆け付けた。折悪しく、市内近郊の天気は大荒れで道路には雪。慌てて冬靴を買い求める人も多かったという▼「嵐」が毎年コンサートを催す札幌ドームは、プロ野球ファイターズの本拠地。Jリーグのコンサドーレもホームとして使う。ラグビーW杯でも試合会場となった。観客収容力が大きく大型ビジョンなど設備も整っているが、陸上トラックはない▼IOCはここを、マラソンの発着場所に想定して東京五輪の競技移転を決めた。トラックがないことに加え、一般道から会場内に入るルートを確保できないことが分かり、諦めたと伝えられる。行き当たりばったりで杜撰。コース未定のまま準備を進める事態を招いた▼アスリートではなくIOCファーストという世評が定着した。競歩も合わせて5種目を3日間で消化、男子マラソンは最終日、メダリストは閉会式に出席…。こうなると横暴の極みだ▼さて、この時期に積もった雪は春まで解けない。平年並みなら4月上旬、早くても3月下旬だ。コース計測や準備が間に合わず、土壇場になって札幌開催断念なんてことにならないか。この間の迷走・暴走ぶりからは、あり得なくもなさそうに思えてくる。(19・11・18)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

精留塔の最新記事もっと見る