テストなどの点数で分かりやすく評価できない「非認知能力」が幼児教育の分野を中心に注目されている。コミュニケーションや感情をコントロールする能力、物事に対する意欲、感謝する力などであり、基礎学力や知能指数(IQ)、偏差値などで評価できる「認知能力」とは異なる人間の特性だ▼幼児期の早い段階から、この能力を伸ばす教育を推奨される。中・高校生時代に培った勤勉性や協調性、リーダーシップなどがその人の学歴、雇用、収入に影響するとの調査報告もある。海外では早くから非認知能力を高める教育が進んでおり、学力偏重主義が続いた日本でも授業に取り込まれてきている▼一流大学を出たりIQが高かろうが仕事の能力とは無関係とのことで、労働市場においても非認知能力の重要性が指摘されている。企業の採用担当者が頭を抱える部分である。この能力は人間特有のもので、たとえ人工知能(AI)が発達して多くの仕事を代替する時代がきても、きっと真似はできないだろう▼非認知能力を鍛える経験は大人になってからでも十分可能という。凡人の筆者にとっては、人生の折り返し地点をとうに過ぎながらも励みになる。来年はいろいろな変化が待ち受ける年。来る技術革新の時代に備え、もっと人間本来の特性を研いておくことにしよう。(18・12・27)

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