企業には多くの開発技術、ビジネステーマが眠っている。その最大の理由が、想定される事業規模だ。面白い技術やテーマも想定市場規模が自社の定めるラインに届かなければ死蔵と化す。このビジネステーマを外出しで、ベンチャー化し、ビジネスとして育てようという動きがある▼パナソニックの家電製品部門会社アプライアンスは、ベンチャーキャピタルと組んで、社内で陽の目を見ないビジネスアイデアの事業化を目指す合弁会社ビーエッジを設立。産業革新機構から出資を得て、休眠アイデアの起業を促進する。日本の起業率はここ数年5%前後。これに対し英国、フランスは10%を超え、米国も10%に迫る。起業の促進は日本経済の大きなテーマだ▼ビーエッジが出資するのはアプライアンス社の休眠アイデアだが、事業化の責任者はアプライアンスの社員。スムーズに進めるため、休職という制度を活用する。失敗に対する恐怖への保護だ。家電は衰退期にあるという危機感がある▼モノにサービスを加えた事業の確立が急がれている。化学も同様だ。いかにモノ作りの付加価値を上げるか。ビーエッジの新規事業創出第一弾はミツバチプロダクツ。スチームブレンダー技術を搭載し、手軽にホットチョコレートを作る機器の事業。プロの味と健康志向の中でヒットを期待したい。(18・11・9)

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