中堅化学品商社においてホームページ(HP)のリニューアルが相次いでいる。岡島が2017年7月20日、巴工業が同年10月25日、森下産業が今年4月2日、小西安が4月13日、それぞれ新しいHPを公開した。いずれも長い歴史を有する老舗企業だが、これら刷新されたHPを見てみると、表示される画面には写真やイラストが多く用いられており、若い人にも違和感なく閲覧できるような工夫が施されている。
 内容についても従来と異なったものとなっている。社長ら経営陣だけでなく、各事業に携わっている社員のインタビューを掲載したり、経営方針や自社で取り組んでいる事業、社員が実際に携わっている業務を分かりやすく紹介するなど、見る人が親しみを持てるよう企画・構成が工夫されている。
 また共通しているのが、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットパソコンなど閲覧者の使う機器に合わせ、画面が自動的に最適化されるよう設計されていることだ。最近の若い人は普段の生活でパソコンを使うことがない、あるいは大きく減っており、スマホで情報を入手するケースが多い。携帯情報端末画面への最適化は、今後HPを刷新するうえでの必須条件といえそうだ。
 かつてインターネットが普及し始めたころ、各企業は自社のHPを立ち上げることが急務となり、さながら雨後の竹の子の様相だった。ただ企業によっては完成後に定期・不定期の更新を怠り、今でも過去の内容のまま放置されているケースが多く見られる。大企業を除いてHPの更新にコスト・人手を割く余裕がないことが主な理由とされている。
 今後はHPの作成および、その更新に手間をかけないシステムの提供がビジネスとして注目されそう。コニカミノルタジャパンが拡販に取り組んでいるアプリケーション「中小企業向けHP制作パッケージ」も、その一つだ。テンプレートを提供してユーザー自身が制作を行うものから、プロが対面で注文に応えながら最大㌻まで制作を代行するものまで複数のプランが用意されている。
 企業にとってHPは、自社の内容を広く世間一般に知らせる貴重なツール。その企業を知りたい場合、紙媒体の会社案内ではなく、まずスマホを開いて検索することが一般的になっている現在、HPから得られる印象は企業評価を左右する一因ともなるだろう。人手不足が顕在化して人材が集まりにくくなっている昨今、企業はHPの活用を改めて重視する必要があるのではないか。

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