キータレントマネジメント。大手化学企業を中心に導入が進められている人材育成制度だ。三井化学が導入し、三菱ケミカルも3社統合を契機に新しい人事制度として来年度から導入する計画だ。住友化学が昨年から導入したコース別人事制度も同じ考えに基づくものといえる。「人は経営の最重要要素」(三菱ケミカル・二又一幸常務執行役員)と考え、研修制度の充実やグループ企業内の人材教育・登用に力を入れる企業が増えている▼一方で、理系を中心に新卒だけでは必要獲得人員を満たせない状況は年々拡大しており、国内、外資を問わず、人材の紹介企業は急速にビジネスを膨らませている。化学においてはグローバル戦略や新規事業戦略の強化に、新しい人材が欠かせない。研修や人事コンサルティング費用も増えている▼今後、AIなどの研修が本格化すれば一段とこの傾向が強まる。自社の魅力をどう見せてゆくかという点でも外部企業の力は欠かせない。現場では自動化や作業環境の改善などが人を安定的に雇用し続けるための必須案件となってくる。恐らくこの数年間で人事に要する費用はケタが違ってきていると推測する▼人への投資が始まった。「教育は百年の大計」との角度から見れば、成果はハードに比べて見えにくい。それだけに腰を据えた取り組みが鍵となる。(18・10・5)

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