厚生労働省は15日に開催した厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(追加接種)について諮問し、了承された。原則として2回目接種から約8カ月以上経過した人を対象に、12月から追加接種を始める。使用するワクチンは当面、薬事承認されたファイザー製などメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンに限定する。公的接種の対象となる臨時接種の期間も来年9月まで延長する。

 12月1日付で関連する省令改正を施行し、コロナワクチンの追加接種を開始する。臨時接種事業としては、2回目接種から「おおむね8カ月以上」経過したすべての18歳以上が対象。ただし法的な実施規則上では「6カ月以上」と定めており、今後の感染状況などにより6カ月までの前倒しも認める。

 当面は医療従事者が対象で、高齢者など一般向けは来年2月以降に始まる見込み。1、2回目のように「優先接種」対象者は特定しないが、高齢者や基礎疾患がある人とその濃厚接触者、感染リスクが高い職場にいる人などを特に推奨する。

 使用するワクチンは薬事承認されたmRNAワクチンに限定する。ファイザー製が先ごろ薬事承認されている。米モデルナ製も承認申請中で、承認後に扱いを決める。アレルギー体質などの理由でmRNAワクチンではなくアストラゼネカ(AZ)製を1、2回目に接種した場合の扱いはAZ製の追加接種についてのデータを確認してから判断する。公的接種として行う特例の臨時接種期間は来年2月までだったが、追加接種に対応するため同9月30日まで延長する。

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