東京都千代田区と中央区を流れる日本橋川に架かる日本橋。現在の姿は明治44年にできた20代目の橋で、優に100年を超える。取材先がその付近に点在するため渡る機会は多く、その度に映画のタイトルにも引用された麒麟像が目を引く。東京の繁栄を意味しているのだという▼東京オリンピックの男女マラソンコースが、新国立競技場を発着点に日本橋などの観光名所を巡るルートに決まった。東京の魅力が濃縮されたコースだと関係者は胸を張る。当の選手たちは周りの風景を見渡す余裕はないだろうが、テレビを通して世界各地に東京の魅力が伝わると聞けば納得がいく▼ただ、この橋に覆い被さるように通る首都高速道路は、世界の人々にどう映るだろうか。これらは前回の東京オリンピックに合わせて急ピッチで整備されたもので、景観面からこの部分の地下化が提案されている。着工はオリンピック後で、完成はかなり先の話。再開発が進む日本橋周辺の街づくりと連携しながら進められる▼川底の下のぎりぎり可能な部分にトンネルを通すというから、大変な工事であることは容易に想像つく。それはそうと、上空が広々とした日本橋の姿を早く見てみたい。もちろん今度は、後世の人たちに“負の遺産”と言われないような、東京の名所にふさわしい風景であってほしい。(18・6・7)

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