猛暑にも関わらず、この夏も多くの外国人観光客が日本を訪れた。7月までの訪日外国人数は1800万人を超え、年間3000万人の大台乗せも視野に入った。記録的暑さとなった7月も280万人を上回る旅行客が訪日した▼2020年のオリンピックイヤーに訪日客4000万人を達成し、観光立国を目指すクールジャパン戦略は着々と成果を上げつつあるようだ。インバウンド消費による経済効果も無視できない規模に膨らんでいる▼だが、一方で訪日外国人のマナーの悪さを取り上げる意見も増えてきた。実際、訪日外国人の最前線に立つ店の人々からは驚くような実態も映像を交え伝えられる。そうしたマナー批判のなかに居丈高な論調も目立つ。日本人の団体旅行が、多くの国の人々の目に異常行動と映った過去はそれほど遠くないのに▼「クールジャパンと言っても表層的な日本や日本人しか見ていない」とのたまう大御所もいる。自分はイギリスやイギリス人の深部をどれだけ知っているのかと反論したくなる。マナーの問題は多くが文化の違いから発するものだし、受け入れる知恵と工夫は1つのイノベーションにつながっていくのではないか▼受け入れられないものに関してはその人々が分かる言語で説明すべきと考える。これもまた受益者負担の原則なのだろう。(18・8・31)

新聞購読のご案内

PDF版のご案内

精留塔の最新記事もっと見る