プログラムは「算譜」、アルゴリズムは「算法」。今では使われなくなったようだが、情報処理分野における英語の和訳例だ。同分野の名著ともいえるドナルド・クヌース氏の「The Art of Computer Programing」の日本語初版に登場する▼翻訳にあたった人々は、安易にカタカナに置き換えるのではなく何とか日本語に落とし込もうと四苦八苦したらしい。定着しなかったのは残念だが、かつてはさまざな分野で外来語を日本語に変換する努力が行われていたような気がする▼今の世の中、技術は日進月歩で進化し、それにともない新たな言葉が登場したり、知っている言葉が別の意味を持つようになる。そうなると翻訳が追いつかないのが実情だろう。「~チェーン」なる言葉も当紙に頻繁に登場するが、適切な日本語に置き換えるのは難しい▼IT分野でプラットフォームといえば「基盤」だそうだ。これは私たちの身近に存在する。「1番ホームに電車が参ります」のホームがそれに当たる。旅客の乗り降り、荷物の積み降ろしを行うための土台を指している▼日本人はひらがな、カタカナ、漢字、外来語などを巧みに使いこなしてきた歴史がある。専門用語などは仕方がないが、新しい技術であってもなるべく分かりやすい言葉で読者に伝えていきたい。(19・4・19)

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