いま、大根1本がいくらなのか、どれだけの政治家が知っているのだろうか。世の中で生きる人の多くは、そういうことを気にかけて生きている。小難しい政治の問題より、そっちの方が大切なのだ。家庭を預かることの多い女性や、年金で暮らす高齢者などはとくにそうであろう▼この国のプレゼンスについて、国民はどれほどの関心を持っているだろうか。世界の秩序が変わろうとしているいま、政治家の多くはそのことを気にかけて生きている。日々の大根の値段の変動などより、国家がいかに激動する世界の変化に対応し、プレゼンスを保ち、国民の安全と財産を守るのか。そのことを考える方が大切なのだ▼大根の値段と国家の計。どちらも大切な問題だ。そして双方はどこかでつながっているにちがいない。われわれ国民は、表層的な情報に振り回されることなく、そうしたことについてもう少し深く考えよう、と言いたかった。しかし、日曜日に行われた参議院議員通常選挙の投票率は24年ぶりに50%を割り込み、1995年に次ぐ低投票率だったという▼消費増税、憲法改正、日韓・米中問題など、さまざまな論点・問題があるなかで、かくも投票率が低いのはどういうことか。国民はそれほど不満もなく幸せなのだろうか。ごめんなさい。本当に行こうと思っていたのですが。(19・7・23)

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