隔世の感とはこのような感じを言うのだろう。天安門前に大型のEVバス。いま、1989年(平成元年)の天安門事件の衝撃的な映像を脳裏に描きながら、弊紙25日付の中国ビジネス特集の表紙の写真を見ている▼高さ約12メートルの赤い城壁の上に聳えるオレンジ色の2層の楼閣。その天安門の前を走るEVバスは乗降口が3つもあるかなり大型の車両だ。こんな大きなバスは日本では見たことがない。窓も大きく、車内から北京の景色を充分に堪能できそうである▼中国政府は電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)シフトを加速する政策を相次ぎ打ち出している。NEVの販売は順調に伸びており、2018年は前年比6割増、19年は3割増の160万台が見込まれている。自動車だけでなく、中国が環境対策、安全・安心対策に注ぐエネルギーには絶大なものがあるという印象だ▼化学品・中堅商社の現地トップが集まった特集の座談会でも、環境や安全が中心テーマになっている。中国は現在、水、大気、土壌に関する環境法規で世界で最も厳しい規制数値を出しているという。出席者の共通の見解は、それをリスクとしてだけでなく、チャンスとしても捉える見極めが大事だという点だ。もちろん変化のスピードが速い中国では、変化の潮目を敏感に読む必要がある。(19・2・27)

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