インターネットやデジタル化の進展は新聞、雑誌の発行部数に影響を与え、紙の国内需要も厳しい状況にある。一方でティシュやトイレットペーパーといった衛生用紙は、インバウンド効果などで比較的堅調に推移。板紙も通販・宅配向けなどが牽引し増加傾向だ。こうした外部環境の変化に素材の需要は大きく左右される▼加えて、海洋プラスチック問題で紙製品が脚光を浴びている。ストローをはじめ紙製への切り替えを大手飲食チェーンが相次ぎ表明。この機を逃さんとばかりに、製紙メーカーなどは機能性を高めた紙製の容器・包装材料を積極的にPR。生分解性プラスチックとパルプ複合材料の開発など対応は急テンポで進む▼紙製容器には耐熱性や防水性を持たせるためフィルムをラミネートしたり、水蒸気や酸素に対するバリア性を補うため水溶性塗料を塗工するなど化学素材も多く使われる。生分解性プラスチックの提供などを含め化学メーカーの出番は今後増えてくるだろう▼プラスチック需要への影響も懸念されるが、他の素材では代替が難しい機能・用途があることも確か。廃棄時の分別・回収の徹底は当然のこととして、特性を生かしながら他素材とうまく共存していけると確信する。そのなかにあって”化ける”強みで化学素材は優位性が発揮できるに違いない。(18・10・4)

新聞購読のご案内

PDF版のご案内

精留塔の最新記事もっと見る