深刻な人手不足が続くなか、企業にとって人材確保の問題は新規採用だけではない。働き方改革と相まって、どうやって定着させるかが重要となっている。そうした対策の一環であろうか、さまざまな業種で業務やサービスを見直す動きが広がっている▼日本出版取次協会は4月から中国・九州地方の輸送スケジュールを変更、雑誌・書籍の発売日が1日遅くなる。現状、東京からのトラック輸送は労務管理上では法令違反の状態、つまりドライバーの運転時間や休息時間が守られていないという▼24時間営業が基本のコンビニエンスストア、外食チェーンなども岐路に立たされている。営業時間を短縮する背景には満足なサービスの提供を継続できないとブランド価値の低下につながりかねない懸念がある▼鉄道旅行で楽しみの一つ、車内販売も縮小が相次ぐ。九州新幹線は全線で終了。JR東日本でも一部の新幹線・在来線特急で中止した。「駅ナカ」の充実などで乗車前に買い物を済ませる乗客が増えたためとするが、販売員の確保が難しくなっていることも無縁ではないだろう▼人手不足などを背景にして製品・サービスの値上げが相次ぐ。便利さを享受するにはそれなりの対価を払う必要があるのは当然といえば当然。身の回りの「当たり前」を見直す良い機会になるかもしれない。(19・4・5)

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