シャープが白物家電の国内自社生産から撤退し海外に移すと発表した。やはり来たか、いやそうではない、やっと来た、だろうか。開発型企業を目指し、ホンハイとの国際分業体制を強化する。圧倒的なブランド力を誇るアップルの存在が念頭にあるだろう▼そのアップルは、2日の米国株式市場で時価総額が米企業として初めて1兆㌦を突破した。PC「マッキントッシュ」で華々しくデビューした同社は、一時の雌伏の時を経て、世界から憧れられるブランドを年ちょっとの短時日で築いた▼アップルの「A」を含む「GAFA」(ガーファ)。すべてアメリカの新興企業だ。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字。検索エンジン、デジタルデバイス、SNS、ネットショップ。世界はこの怪物たちがプラットフォームを握る▼ソニーの「S」がない。パナソニックの「P」も東芝の「T」もない。東洋経済のインタビューでソニー元社長の出井伸之さんが、アップルの買収を提案したことがあったと語っている。もしこれが現実になっていたならと、時計の針を戻してみたくなる▼ホンハイ&シャープに、大きな夢が託される。「目の付けどころがシャープでしょ。」後世に「なるほどその通りだった」と評価されることになるのかどうか、今後を注目したい。(18・8・8)

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