過去最大級の台風19号は、河川の氾濫や土砂崩れなど東日本を中心とした広い範囲に大きな爪痕を残した。テレビのニュース映像には驚かされた。主要化学企業の工場への影響はほとんどないようだが、鉄道・新幹線や道路被害による交通網の寸断が今後、物流面に影響を及ぼす恐れもある▼鉄道各社が早々と計画運休を決め、商業施設の店舗なども相次ぎ臨時休業した。スーパーなどでは非常事態への備えから水や非常食などの売り切れが続発。いつもなら山積みされている水の2リットル6本入りケースは早々と姿を消した。東日本大震災の直後を思い出すような光景だった▼土曜日のため通勤の足への影響は15号の時より小さかったものの、新幹線など交通網の正常化には時間を要する見込みだ。テレビのニュースや地域の防災無線などで周知活動が徹底されたが、これほど被害が広がったのは「自分は大丈夫」という心理が働いたからではないだろうか▼地域の洪水ハザードマップを改めて見た。浸水の目安や、河川から近く少し低い土地に建てられた避難所は2階以上が使えることも記してある。認識しておく必要性をつくづく感じた。それにしても国任せだった災害対策には限界があるのかも知れない。地域共生、社会的価値を謳ううえで、企業にもっとできることはないだろうか。(19・10・17)

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