製薬・ファインケミカル関連の原料・包装材料・生産設備の世界最大規模の総合展示会「CPhIチャイナ」(世界製薬原料中国展)と併設展示会「P-MECチャイナ」(世界製薬機械・包装設備材料展)が、22日まで中国・上海の浦東新国際展示場で開かれている。
 18回目を迎えたCPhIチャイナ。出展者および来場者の規模を年々拡大し、過去最大規模となる20カ国・地域から約3000社のブースが出ている。特徴的なのは、中国国外からの外国人の来場者が増えていることで今回は約3万人を数える。主催者のUBMチャイナによれば国内を含めた来場者数は10万人以上に上る見込みだ。
 調査会社によると、中国の医薬品市場の規模は2015年時点で日本を上回り、米国に次ぐ世界第2位へ成長した。現在も拡大基調にあり、一般的な医薬品や治療薬、創薬領域のみならず医療デバイス・機器、医療施設・設備、医療・医薬品向け物流や包装資材など、あらゆる分野で今後も大きな伸びが期待されている。
 膨大な人口を抱えるなかで、中国の全土レベルでは病院施設や緊急治療、高齢者や乳児ケア、ターミナルケアなどは未整備で「医療関連のほとんどの領域で本格的な成長は、これからになる」(現地の中堅後発薬企業)という。
 医療先進国の日本や米国は、中分子医薬品や抗体医薬品、創薬に関わる研究・開発系やデジタル医療など最先端分野を走っている。これに対し中国は、医療・医薬品の、あらゆる領域で市場が形成される過程にあるというのが実態だ。
 例えば日本国内には公立、国立、民営など合わせて9000カ所弱の病院・医療機関が全国に点在する。一方、中国はというと人口14億人に対して全土で約2万8000カ所。単純計算で5万人に1病院と圧倒的に少ない。本格的な治療が受けられる施設も北京、上海、広州など大都市に偏っている。
 一度でも中国の病院を訪れたことがある人ならば理解できるだろう。早朝5時ごろから深夜まで来院者が絶えず、待ち合いの廊下は、部屋が足りずに点滴を受けたり、移動式ベッドで横になっている患者で溢れる。外科手術が行える医者も圧倒的に足りない。“名医”の診察を得るため、患者に代わり順番待ちの整理券の列に並ぶ「ダフ屋」もいるほど。
 CPhIチャイナに訪れた多数の業界関係者は中国市場を、どうみているのか。医薬品のみならず医療分野全般で、これから成長期を迎えるとの認識が改めて必要だろう。

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