政府の規制改革推進会議は6日の医療・介護ワーキンググループ(WG)で、未承認の新型コロナウイルス抗原検査キットについて流通を制限する検討を行った。体外診断用医薬品として承認された抗原検査キットの薬局販売が9月に解禁されたが、質が担保されていない、未承認の抗原検査キットも出回っている。事業者に行政が働きかけることで、低品質なキットの流通を抑える。

 薬事承認を受けた新型コロナウイルスの抗原検査キットは、健康状態のセルフチェックなどを目的に薬局での販売が解禁されている。当初は各種法規制などの問題から、店頭陳列できないといった問題があったが、足元、現行の薬事法上、必要となる手続きを経て購入が可能になっている。

 一方、「研究用」などと記載され流通する未承認の新型コロナウイルス抗原検査キットは、複雑な購入プロセスを経ることなく、インターネットやドラッグストアで気軽に入手できる。ただ、未承認キットでは精度などの質が担保されておらず、誤った結果が出る恐れが増すとしている。

 今回、未承認の検査キットについてWGで議論し、研究用キットを販売する事業者への事務連絡による働きかけを行う。飲食店など事業者による医薬品卸からのキット直接購入も推進していく。

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