堀場製作所は23日、産業技術総合研究所(産総研)、大阪大学発バイオベンチャー「ビズジーン」(大阪府茨木市)と簡便・迅速な抗体検査チップシステムを開発すると発表した。経済産業省と日本医療研究開発機構(AMED)が支援する「新型コロナウイルスの信頼性の高い迅速診断システムの開発」の一環で、産総研が代表機関を務める。医療機器として、早期の実用化を目指す。

 産総研は、血液や試薬をマイクロチップに滴下するだけで、高精度な検査を最短15分で可能とする免疫測定法を確立している。この知見を生かし、新型コロナの抗体検査に適合したシステムを開発する。

 専門知識がなくとも、簡便に検査ができる全自動タイプの測定装置を想定。ビズジーンが測定手法の構築を担い、堀場製作所が、構築したシステムを医療機器として実用化するための装置開発に取り組む。

 堀場製作所で同開発を推進するのが、4月の組織改革で新設された「バイオ・ライフサイエンスプロジェクト」。開発と営業の機能を融合して、細菌やウイルスをはじめ、中分子・高分子創薬などの研究開発市場へ、保有する技術の適用を図っていく。

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