神戸と名古屋に立て続けに出張した。パソコンで仕事をしながらの移動だが、同じ仕事を会社でしているのとは気分が違う。浮かれてはいないが、どうしても旅気分がただよう▼そんな気分をもちながらでも新幹線に乗っていると、化学業界との長い縁のためか「化学」やそれに類することが耳目に飛び込んでくる。先週半ば、名古屋出張の際もそうだった▼東京を出て40分ほど、頂上が冠雪した富士山の優美な姿が車窓に見えた。青空を背景に山裾のなだらかな稜線に目を奪われる。視線を近景に戻すと、目に入ったのは「ハリマ化成」の文字。モスグリーンの地に白抜き文字の看板だ。風景画的には絶好のロケーションである。調べてみると同社の富士工場だった▼電光掲示板もよく見る。ニュースの合間に、文字広告が流れる。動くものには目がいくし、ビジネスマンの乗客が多いので効果は大きそうだ。「世界のふっ素屋 中興化成工業」と文字が流れた。しばらくして「三菱ケミカル」や「長瀬産業」の名前も目に入った。化学関連が多いようだ▼新幹線と化学の関係で個人的にもっとも印象深いのは、北陸新幹線とデンカの青海工場だ。今年の3月だった。ぼんやり車窓を眺めていたら、夕べの雪景色の中に光り輝く化学プラントが現れた。幻想的で美しい景色だった。(18・11・28)

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