2020年の東京五輪・パラリンピック開催を控え、今年月1日から「新4K8K衛星放送」がスタートする。超高画質で視聴できる同放送に対し、視聴者側も4K対応テレビに加え各種装置を揃える必要がなる。このため国内経済の活性化に貢献するものとして期待されており今後、その普及宣伝の充実が重要になってくるだろう。
 JEITA(電子情報技術産業協会)がまとめた4K対応テレビの直近の実績によると、今年1月の販売台数は前年比18・6%増の11万5000台で、薄型テレビに占める割合は39・7%。出荷金額は186億円、薄型テレビの出荷金額に占める割合は69・2%と好調に推移している。4K対応テレビの価格は徐々に下がっており、現在では大型の50インチタイプでも、ディスカウントショップなどで5万円台で購入可能だ。
 ただ家電店で現在販売されている4K対応テレビを購入するだけでは、新4K8K衛星放送を視聴できない。対応テレビのほかに4Kチューナーと4K/8K対応BSアンテナ(現行のBSアンテナで一部視聴可)が必要となる。今後、4Kチューナーを内蔵した本当の意味での「4Kテレビ」が発売されれば4K/8K対応BSアンテナを用意するだけで視聴できるようになる。
 4Kコンテンツに関しては、今回の新4K8K衛星放送のスタートのほか、ネットフリックスなどの動画配信サービスや、4K対応の次世代ブルーレイディスク規格「Ultra HD ブルーレイ」などで、その提供が充実しつつある。
 4K8Kの本格的な放送開始に当たっては、放送機材の高価格化や高画質を生かしたコンテンツの製作など解決すべき課題も多い。Ultra HD ブルーレイは通常のブルーレイディスクに比べ価格が高いことも普及のネックとなり得る。
 五輪・パラリンピックの開催は、これまでもテレビ普及の起爆剤となってきた。放送コンテンツ充実に加え、放送・受信設備への過大な投資など課題は多いが、先日の平昌(ピョンチャン)五輪をみても分かる通り、テレビや周辺機器の需要拡大に貢献する大きなイベントであることに変わりはない。
 視聴者側にとっては、4K対応テレビや周辺機器の購入など負担が大きくなるが、完全地デジ化が行われた11年7月24日から、すでに約7年が経過しており、当時購入した液晶テレビの買い替え時期が近づいているのも事実。4K8K放送の本格化が、これまで以上に国内産業を潤すための起爆剤となることを期待したい。

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