”とろみ”は近い将来、英語として、広く使われるようになるかもしれない。とろみは従来、あんかけに代表されるように他の食材に液体がからみやすくしたり、温かい汁物を冷めにくくする和食の調理技法の1つ。社会の高齢化が進むなか、食材にとろみをつけることで食道に流れやすくなり、気管への誤嚥を防止する効果があることから、介護食には欠かせないものとなった▼デュポンの食品・栄養事業部門が神奈川サイエンスパークに機能性食品のラボを開設した。同社は酵素、乳酸菌、大豆由来タンパクなど機能性食品素材を年間46億ドル販売する。世界第2位の食品原料成分市場の日本を、市場としての重要性に加え、高齢化先進国として高齢化社会に適した食品原料素材を作りだす拠点と位置づけている▼開所式のため来日した同事業のデンマーク人と中国人首脳が記者会見で最も多用した単語が「とろみ」。ラボを使ったユーザーとの連携を通じて日本市場からのニーズを捉え、最先端の高齢化社会向け食品原料素材を開発する狙いがある▼嚥下しやすく栄養価の高い食品原料素材のニーズは今後高まる。とろみはその時のキーワードだ。日本発の技術が高齢化が進むアジア、さらに西洋社会に発信されることになる。それはとろみだけではない。また食品原料素材にとどまらない。(18・9・7)

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