日本の化学産業は特異な技術、製品を持つ企業が存在感を放ち、独自路線を歩んできた。ただ国外に目を向けると、欧米勢は合併を繰り返しながら規模を拡大、中国をはじめとする新興勢力もそれに追随している。グローバル化が避けられないなか、日本の化学企業はいかにして世界で戦っていくのか。そんななか今年5月、日本触媒と三洋化成が経営統合に向け基本合意。資本関係のない企業同士の経営統合がほとんど実現しなかったわが国化学業界に一石を投じた。7月下旬、日本触媒の五嶋祐治朗社長と三洋化成の安藤孝夫社長の対談が実現した。今年12月に予定する最終契約の締結を控えるなか、両社長は語れる範囲で展望を示してくれた。(司会=織田島修・化学工業日報社社長)

 - 両社の経営統合は日本の化学産業が注目している。なぜ経営統合という結論にいたったのか。

 五嶋 日本の化学業界は社数が多く、歴史の長い企業も多数存在する。これまでは国内需要があり堅実なユーザーがいたため事業が成り立っていたものの、少子高齢化などを背景に国内市場の伸びは期待できない。成長を追求しようと海外展開を進めるが、グローバルでの戦いは激しさを増している。コモディティ製品は海外の新興メーカーが次々と参入し、一方でニッチ市場に投入した製品は初めは利益を享受できるものの、いずれ巨大企業が食い込んでくる。こうした状況を目の当たりにし、ある適度の企業規模が必要で、研究開発にさらに経営資源を投じないと生き残っていくのは難しいと感じていた。続きは本紙で

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