アルバイト求人情報サービス「an」が11月25日で終了する。52年前に創刊された「日刊アルバイトニュース」の流れを汲む日本で最も歴史のあるアルバイト求人情報サービスである。紙からWebへの転換の遅れを取り戻すことがなかなかできなかったことが原因だという▼学生時代に同誌にお世話になった人は多いと思う。地方から上京した小生にとって、ネットがない時代に生活費を補うための貴重な情報源だった。肉体労働をともなう高額のバイトを中心に、さまざまな経験をさせてもらい、心身ともにいろいろ鍛えられたことを思い出す▼中央最低賃金審議会の小委員会は2019年度の最低賃金の目安を全国平均で27円引き上げ、時給901円にすることを決めた。東京都と神奈川県が初めて1000円を超える。全国最下位の鹿児島県の引き上げ額との差は2円で、格差が広がることになる。都会と地方は物価が違うから仕方ないが、首都圏への一極集中に拍車がかからないか心配ではある▼平成元年の東京の最低賃金は525円で、この30年だけをみても2倍近く上昇した。上昇分だけ物価が上がっていないような気がするのは、価格競争の激化でデフレが長く続いたためだろう。アベノミクスで変わってきているはずだが、小遣いだけは確実にデフレ仕様が続いている。(19・8・8)

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