日本化学会の春季年会は来月16日から、神戸市の甲南大学岡本キャンパスで開かれる。それに先立ち、化学会会長、年会実行委員長、甲南大学長によって行われた鼎談が弊紙1月21日付けに載っている▼学会の国際化、他学会とのコラボレーション、そして産業界との連携の強化などが語られている。その中でとくに産学連携について近藤輝幸実行委員長は、多くが次のターゲットに医療分野を定めている化学企業が新しい分野に参入する際の「橋渡し」の役割を化学会は担え、オープンイノベーションの体制構築こそ産業界を支援する重要な方法だと語っている▼川合眞紀会長も同様の意見。今ある敷居を早々に取っ払い、産業界と学会が一つ屋根の下で一緒に、あるいは二人三脚で走ってゆく―ことを提言している▼話題は企業の学生採用にも及ぶ。一括採用は他国にはない日本企業独特のやり方。社会人の中途採用が増えているように、新卒の学生も随時採用できるはず。実力のある学生には最後まで本気で研究をやりきってもらい随時採用により新卒として採用してほしい。企業は学生達の研究内容そのものを本当のところは見ていない。等々▼このテーマに関しての川合会長の最後の発言が印象的だ。「新卒採用の改革は、日本の損失を少しでも減らすことに寄与する」。(19・2・6)

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