あまり知られていないが、きょう6月14日は五輪旗制定記念日だそうである。1914年のこの日に、青、黄、黒、緑、赤という5色の輪を重ねた五輪旗が制定された。この輪はヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、アジア、オセアニアを表現しており、言わずもがな五大陸が結合・連携することを意味している▼五輪は、しばしば政治利用の批判も受ける。今年2月の平昌冬季五輪での南北合同チームは記憶に新しい。36年のベルリン大会で、ナチスドイツの威厳を示すために聖火リレーが始まったのは有名な話だ。80年のモスクワ大会は旧ソ連のアフガニスタン侵攻を非難して多くの西側諸国がボイコット、次のロサンゼルス大会ではその報復に東側諸国がボイコットした▼64年に開催された東京大会では、整然と列を組んで歩くそれまでの入場行進とは打って変わり、各国の選手が入り混じり、腕を組むなどして行進する「伝説の閉会式」が世界を驚かせた。政治や宗教、国境、人種を越えた五輪の精神というべき象徴がそこにあった▼「世界は一つ」の標語の下、前回の東京五輪は日本の戦後復興と国際社会への復帰を世界へ十分にアピールすることができた。目まぐるしく動く国際社会のなかで、果たして今度の東京では何をアピールできるだろうか。開幕まで、あと771日。(18・6・14)

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