改正物流総合効率化法(物効法)の施行により、企業間連携によるドライバー不足解消や二酸化炭素(CO2)削減などの取り組みが進んでいる。国土交通省は先ごろ、関光汽船、キユーソー流通システム、日本パレットレンタル、ライオン流通サービスの異業種4社共同のモーダルシフト事業について総合効率化計画の認定を行った。
 物効法では輸送、保管、荷さばき、流通加工を一体的に実施するとともに「輸送網の集約」「モーダルシフト」「輸配送の共同化」などによって流通業務の効率化を図る事業に対する計画の認定や支援措置などを定めている。2005年に制定されたが、小口輸送の取扱量が増大し、ドライバー不足が想定以上に深刻化したため16年に改正。そのなかで「一定の規模と機能を有する物流施設を中核とすること」としていた効率化事業の支援対象の条件を「2社以上の者が連携して行うこと」に改めている。
 国交省によると、改正物効法の施行から1年間で2社以上の事業者が連携した総合効率化計画の認定は51件に上った。実施事業者の総数は157事業者。1件当たり3・1事業者が参画していることになる。
 事業分類別ではモーダルシフトが29件、輸送網の集約21件、輸配送の共同化が6件。CO2の削減量は年1万9000トン、ドライバーの省力化は労働時間で年39万6000時間となり、200人分の労働力確保に相当する。
 モーダルシフトの取り組みについてみると、貨物鉄道への転換が全体の6割を占める18件。内航海運へ切り替えは4割の11件で、フェリーが5件、RORO船が5件、フェリー・RORO船1件という内訳だった。鉄道や海上輸送が優位な長距離輸送にとどまらず、500キロメートルを下回る距離でもモーダルシフトへの取り組みがみられた。
 関光汽船、キユーソー流通システムなどの取り組みは、個別で行っていた関東-四国-九州間を結ぶ日用品や加工食品、パレットなどのトラック輸送で、船舶への転換や空車走行の抑制などの対策を進めるもの。計画では実車率99・5%、CO2排出量の62%削減、トラックドライバー運転時間の75・9%削減を目指す。
 物流が、その機能を最大限に発揮することは、わが国産業の持続的成長と豊かな国民生活に必要不可欠。深刻化するドライバー不足やCO2削減などの課題に企業単独で対応するのは限界がある。持続可能な物流の構築へ向けて、業種の枠を越えた協働が、さらに広がっていくことを期待したい。

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