スクープBOXというスマホの無料アプリがある。動画を撮り、NHKに投稿するためのアプリだ。西日本を襲った今回の広域豪雨もそうだが、突発的、衝撃的な映像は常にプロの手によるものではない。広く視聴者にニュースとなるべき映像を募るというのはスマホ時代ならではのアイデアといえる▼スマホの映像、画像といえば、インスタ映えなる言葉が定着して久しい。SNSの写真投稿サイトでどうやって人気(いいね)を獲得するかに、撮る方だけではなく、広く宣伝したい食べ物屋さんなど撮られる方も知恵を絞る。その結果、これは絶対、きれいに食べられないと思うサンドウィッチがアップロードされたりする。写真のために旅行に行くという逆転現象もあるやに聞く▼広域豪雨から1週間、報道の頻度も減ってきたが、ぜひ、被害を可能な限り広く報じてもらいたい。天変地異に関する報道は特にそうだが、同じ映像が繰り返し使われる。今回の豪雨では流されてゆく橋、崩落した道路は、多くの局が報じた▼だが、そうしたショキングな映像だけではなく、目立たないが重要な映像もあると思う。地道な復興作業の様子などはぜひ多くの時間を費やして欲しい。それこそが被災者の側に立った報道ではないか。ニュース報道とインスタ映えは無縁のものだ。(18・7・13)

PDF版のご案内

新聞購読のご案内

精留塔の最新記事もっと見る