第一三共は16日、同社が製剤化した英アストラゼネカ(AZ)製の新型コロナウイルスワクチンについて、日本政府を通じて東南アジアなどに提供されることになったと発表した。政府はAZ製ワクチン約3000万回分を海外に提供する方針を表明しており、この一部に第一三共の製造分が使われる。今月4日に台湾へ提供した124万回分、16日にベトナムへ提供した約100万回分は、第一三共が製剤化したワクチンだった。日本政府は、ほかの東南アジアや国際的なワクチン購入枠組み「COVAX」などにも提供していく方針。

 AZ製ワクチンは先月薬事承認されたものの接種が見送られ、公的接種事業で使われるメドが立っていない。製剤化工程は第一三共とKMバイオロジクスが3月から行っており、ニプロファーマも今月開始する。AZから日本に供給予定の1億2000万回分のうち、約9000万回はJCRファーマが原液を製造する。

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