米ファイザーは16日、開発中の新型コロナウイルス感染症治療薬「PAXLOVID(パクスロビド)」の緊急使用許可(EUA)を米国で申請したと発表した。基礎疾患があるなど重症化リスクがある軽症~中等症患者に対する治療薬として申請した。日本など各国・地域でも申請手続きを始める。

 パクスロビドは、コロナウイルスの増殖にかかわる酵素を阻害する新規化合物「PF-07321332」と、既存の抗ウイルス剤「リトナビル」を併用投与する治療法。リトナビルはヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症治療などに使用されているが、併用する薬剤が体内で分解されにくくする作用もある。07321332を2錠、リトナビルを1錠、1日2回、5日間服用する。臨床試験では、感染確認から3日以内に投与を始めた場合、入院・死亡リスクを89%低下させた。

 英国、豪州、韓国などでも段階的にデータを提出する申請手続きを始めており、日本でも申請に向けて規制当局と協議中。

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