新元号の発表とともにスタートした2019年度だが、企業の今期業績見通しは総じて厳しいようだ。帝国データバンクが先週発表した調査結果では、増収増益を見込む企業は24・8%。前年同時期の調査と比べ、4・5ポイント減少している▼従業員1000人超の企業は39・2%が増収増益見込みだが、前年より7・4ポイントも減少。利益の増減にかかわらず、増収を見込む企業は41・3%で、1年前より5・5ポイント減った。減収減益を見込む企業は、21・8%で、こちらは5・1ポイント増えている▼各社が回答した下振れ要因は、海外経済のリスクが多い。中国の景気減速をあげた企業は15ポイントも増えて32%。米国、欧州の経済悪化を懸念する企業も多い。国内ではリスクは人手不足の深刻化と個人消費の低迷▼一方、上振れ要因は個人消費の回復、消費税率引き上げ前の駆け込み需要、公共投資の増加が上位3項目。個人消費がさらに低迷するのか回復するか。それが景気の先行きを左右し、企業業績にも反映する▼人手不足は、長期化とともにいよいよ深刻さの度合いを増してきた。労働力市場がひっ迫し、企業間、業種間での争奪戦を生んでいる。政府には、この状況を打開する抜本的な対策が求められる。長期的・総合的視点が必要だが、即効性へのニーズも高い。(19・4・15)

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