自動運転車の実用化に向けた取り組みが進む一方、相次ぐ事故で安全性に対する課題も露呈した。事故を起こすはずがないと思い込んでいた自動運転車だが、本格普及期に向けて実証が進むこの時期は、想定外のことも避けられないのだろうか▼この現実を目の当たりにした今、自動運転車に根本的な問題が突き付けられている。事故に巻き込まれる瞬間、誰の命を最優先するかだ。例えば、そんなに広くない道で進行方向から車が突っ込んできた場合、まっすぐ進むと運転手の自分が死んでしまう、かといって右に曲がると子供連れの親子、左に曲がると1人で歩いている老人をはねてしまうといったケースである▼難題だが、恐らく搭乗者の命を最優先することになるらしい。例え歩行者の人数が搭乗者より多くても、またAI(人工知能)がいくら発達しても同じ判断になる。もし、搭乗者より歩行者を優先する自動運転車があったら誰も買わないだろうと言われれば、納得がいく▼運転する人で、これまで事故時の命の優先順位を考えた人は余りいないだろう。いずれにしても、通学途中の小学生の列に車が突っ込んだり、高齢者ドライバーの危険運転による事故が後を絶たない。人間では無くすことができなかったこれらのことが、自動運転により実現することを願う。(18・10・25)

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