今日で本欄の執筆は最後となる。1998年7月から20年余、1000本を超える原稿を書いてきた。読者の皆様にはただ感謝を申し上げるしかない▼題材は自分が記者として体験してきた話と時事をからめて書かせていただいたものが多い。化学とは何の関係もない記事も少なからずあった。書かせてくれた会社の懐の深さにも頭を下げたい▼44年間、化学工業日報の記者をやらせていただいた。途中、自らは原稿を書かず、原稿を集め、紙面を作るという仕事もさせてもらったが、一貫して編集現場に関わらせていただいた。身に余る光栄だ▼化学産業は面白い。時代ニーズに合わせ業態を変容させ生き延びてゆく。日本の会社は特にその傾向が強いと感じている。だが外に目を向けると、欧米を中心に統合で産業構造自体の変容が進んでいる。これまで通り個々の変容だけで対抗していけるのか、若い頃から抱いていた日本の化学産業のグローバル市場での競争力の維持に対する疑問は、年を経るごとに大きくなっている。日本のユニークさをどのようにして世界市場での武器にしてゆくか、注目したい▼欧米には何度も行かせてもらった。21世紀になってからはシンガポールを中心にアジアに深く関ることができた。血湧き肉躍る44年間、本当にありがとうございました。(19・2・22)

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