出張はなるべく小さな荷物で行きたいと考える。飛行機で移動するなら、機内に持ち込める範囲に収めたい。どうしても必要なものからスーツケースに詰めていく。あれもこれもと、用意したものはまだ残っているが、どこかでスペースは一杯になる。結果として、いくつかのものは諦めることになる▼有限の条件があって、その範囲内に何かを収めるというのは、考えてみれば日常の行為だ。人の持っている時間やお金などは通常、限られている。だからそのなかで収まるように取捨選択して生きている。必要なもの、大切なものを選ぶのと同時に、捨てるもの、諦めるものも選んでいる。本当は諦めたくないが仕方ない、と▼厄介なのは、限度がよく分からない、あるいは勘違いしている状態で、何かを詰め込もうとするときだ。その典型は、自分の能力の限界点の勘違いである。体力、技術力、精神力、包容力などなど。まだまだ大丈夫、余裕があると勘違いして痛い目に遭う。まるで暗闇のなか、カップに勢いよくお湯を注ぐように▼それでも、喉元過ぎればなんとやら。再び勘違いして痛い目に遭う。残り200ヤード。ラフからのバンカー越えのショット。ピンを狙っている。そういえば、ゴルフ有りの出張ならば機内に持ち込めないスーツケースも苦にならないのである。(18・11・6) 

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