11月も下旬に入ったが、今月は「エコドライブ(環境負荷の軽減に配慮した自動車の使用)推進月間」。警察庁、経済産業省、国土交通省および環境省が組んで2003年に立ち上げたエコドライブ普及連絡会が展開しているものだ。日本における部門別CO2排出量(13年度)をみると、その割合は産業部門33%、業務その他部門21%に対して運輸部門は17%。運輸部門の排出の86%が自動車であり、そのうち自家用乗用車が約半分を占める。自動車産業ではEV(電気自動車)シフトが加速しているが、環境負荷低減に向けて、まず個人レベルで実行できることが多くありそうだ。
 自動車の排気ガスにはCO2のほか、大気汚染の原因となる窒素酸化物や粒子状物質が含まれる。エコドライブの実践により、これらの排出を減少できるとして、連絡会では「エコドライブ10のすすめ」の啓発に取り組んでいる。
 「エコドライブ10のすすめ」では、運転技術、装置機器の使い方、運転者の意識の観点から環境に優しいドライブを推奨する。運転技術では「最初の5秒で、時速20キロメートル程度」を目安とした発進を心がけるだけで10%程度燃費が改善。また車間距離にゆとりをもって加減速の少ない運転を呼びかける。車間距離が短くなると無駄な加速・減速の機会が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化する。一方、停止する場合は早めにアクセルから足を離すと、エンジンブレーキが作動して2%程度燃費が改善するという。
 装置機器の使い方では、暖房のみ必要な時は、エアコン機能をオフにすることが大事。車内の温度設定を外気と同じ25度Cに設定した場合、エアコンスイッチがオンだと12%程度燃費が悪くなる。アイドリングも10分間(エアコンオフの場合)で130㏄程度の燃料を消費するため、待ち合わせや荷物の積み下ろしなど駐停車では避けたい。タイヤも空気圧が適正値より50キロパスカル不足すると市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化する。エコタイヤ装着による燃費改善も、空気圧を管理しなければ意味がない。
 「エコドライブ10のすすめ」では、渋滞回避のための工夫をはじめ、無駄な荷物による車重増加や空気抵抗の悪化に対する注意も喚起している。100キログラムの重量増加で3%程度、1時間のドライブで道に迷い、10分間余計に走ると17%程度、燃費が悪化するというのだから馬鹿にできない。行楽期から年末にかけて車で遠出する機会も増えてくる。今一度、自分の運転を見直してはいかがだろう。

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