先週、利用している私鉄が停電で2度も止まった。台風24号による塩害のため鉄道の送電網が停電したという。台風は何日も前に通り過ぎたはずなのに、である。2度目の停電は朝の出勤時間と重なった。午前の会議でプレゼンを担当する日だったため、往生した▼タクシーに乗り換えようと駅のロータリーに出ると、いつも数台は待っているはずの車が見当たらない。同じ境遇の人が多かったようだ。ようやく戻ってきたタクシーに乗りJRの駅まで移動すると、車輌点検のためJRもダイヤが乱れているという。焦燥感を耐えつつ遅れた電車に揺られ、なんとか会議の数分前に会社に飛び込んだ▼台風による猛烈な風は海水を内陸まで運び、結果として電線にこびりついた塩が漏電やショートを引き起こしたという。あれほどの大雨がなぜ塩を洗い落とせなかったのか不思議な気もするが、気圧が低く、波浪と大風をともなう台風では塩害が起きやすいらしい▼過ぎ去ったあとの被害という意味では、キャベツや大根など農作物にも影響を与えた。塩害により脱水状態となった作物の葉が台風の3日後に茶色に変色してしまったという。ビニールハウスの倒壊や果実の落下など、すでに甚大な被害を被った農家が気の毒だ。災い転じて福となす、と思えるような明るいニュースが欲しい。(18・10・9)

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